店舗BGMと著作権

Apple MusicやAmazon Musicはお店で流せる?規約の内容と、購入した曲の扱い

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カフェ店主
Apple Musicで好きな曲のプレイリストを作ってあるので、お店でもそれを流したいです。
編集部
Apple Musicは規約で個人の利用に限られていて、お店では使えません。購入した曲も同じなので、代わりの方法を見ていきましょう。

Apple MusicもAmazon Musicも、お店のBGMとしては使えません。 どちらも利用規約で、利用を個人の非商用の目的に限っているためです。 プランによる違いもありません(Amazon Musicは無料版も同じです)。

iTunes StoreやAmazonで購入した曲も、同じ規約が適用されます。 LINE MUSIC、AWA、楽天ミュージック、dヒッツといった国内の主なサービスも、規約でお店での利用を認めていません。

好きなアーティストの曲をお店で流したいなら、市販の曲を扱う店舗BGMサービスを契約するか、JASRACと契約して市販のCDを流します。

Apple Musicの規約

Appleのメディアサービス利用規約(2026年9月14日更新)は、F項「サービスとコンテンツの利用ルール」で、すべてのサービスについて次のように定めています。

本サービスとコンテンツの利用は、個人利用および非商用利用のみに限られます(後略)

省いた部分は、App Storeのコンテンツや、Appleが別に定めた場合を除く、という例外です。

同じ項は、ここに書かれている以外の利用を「本契約の重大な違反」としています。 お店でお客さんに聞かせるのは、個人利用にも非商用利用にもあたりません。

この制限は、Apple Musicの聴き放題だけでなく、iTunes Storeで購入した曲にもかかります。 購入した曲はApple Musicを解約しても手元に残りますが、使い方の条件は同じ規約で決まっています。

Amazon Musicの規約

Amazonミュージック利用規約(2026年9月30日更新)は、Amazon Music Unlimited、Amazon Music Standard、Amazon Music Prime、無料版、デジタルミュージックストア(曲の購入)のすべてに適用されます。

3.1(a)は、利用を「お客様個人の非商用的な娯楽目的に限り」としています。 そのうえで、コンテンツの公衆送信や「公演」などを行う権利は与えないと書いています。

プランによる違いはありません。 Primeの特典で聴ける曲も、Unlimitedの曲も、MP3で購入した曲も、お店で流すことは規約で認められていません。

LINE MUSICなど国内のサービスの規約

国内の主なサービスも、規約で私的な利用や個人の利用に限っています。

サービス 規約の内容
LINE MUSIC 利用規約7.3で、コンテンツの使用を「私的使用目的の範囲」に限り、商用の使用は一切認めない。2025年10月には、お店のBGMとしての利用は規約違反だと注意を呼びかけた
AWA 利用規約12条で、営利を目的とした活動に本サービスを使うことを禁止
楽天ミュージック 利用規約8条2項で、利用を私的な目的に限る。10条で商用目的の利用を禁止
dヒッツ 利用規約6条4項で、個人的かつ非商業的な利用に限り、営利目的での使用を禁止

日本レコード協会も、音楽ストリーミングサービスについての特設サイトで、店舗や施設、企業などの事業所でBGMとして使うことは規約違反になると案内しています。

JASRACに払えば流してよいのか

JASRACに使用料を払っても、これらのサービスをお店で流してよいことにはなりません。 JASRACとの契約は作詞家や作曲家に対する著作権の手続きで、配信サービスの利用規約は、サービスを提供する会社との契約だからです。 片方を済ませても、もう片方の条件はそのまま残ります。

JASRACも、BGMの申し込みページで、サブスクリプションの配信サービスは個人的な利用に限られている場合があるので、申し込む前に各サービスの利用規約を確認するよう案内しています。

購入した曲と市販のCDの違い

配信で購入した曲と市販のCDでは、お店で流せるかどうかが分かれます。

音源 お店で流せるか 理由
Apple Music、Amazon Musicなどの聴き放題 流せない 規約で個人の非商用の利用に限られる
iTunes StoreやAmazonで購入した曲 流せない 購入した曲にも同じ規約が適用される
市販のCD JASRACなどと契約すれば流せる CDには配信サービスのような利用規約がない

市販のCDを流すときも、CDの曲をスマホやCD-Rにコピーして流すなら、演奏とは別に複製の手続きがいります。 レコード会社などの許諾が別に必要になる場合もあります。 CDをそのまま再生するなら、複製の手続きはいりません。

2026年の著作権法改正で、CDや配信音源をお店で流すときに、歌手や演奏者、レコード会社にも使用料を払う仕組み(レコード演奏・伝達権)ができました。施行は2029年6月までのどこかで、金額や払い方はまだ決まっていません(「2026年の著作権法改正で店舗BGMはどう変わるのか」)。

Apple MusicやSpotifyの業務用サービスはあるのか

日本のお店が使えるApple MusicやAmazon Music、Spotifyの業務用サービスは、公式の情報では見つかりませんでした。

Apple Musicには、2019年にPlayNetworkが「Apple Music for Business」という業務用サービスを15か国で始めたという発表があります。 ただ、日本で提供されていたかは確認できませんでした。 発表で案内されていた公式サイト(applemusicforbusiness.apple)も、2026年10月時点では開けません。 Spotifyのサポートページは、お店などの事業所では使えないと案内しているだけで、業務用サービスの案内はありません。 海外で店舗向けの音楽を配信しているSoundtrack(旧Soundtrack Your Brand)も、公式サイトの国別の一覧に日本が載っていません。

注意

海外の業務用サービスを日本のお店で使うなら、公式サイトで日本が提供地域に含まれているかと、日本の著作権管理団体への手続きをどう扱っているかを確かめてください。

好きなアーティストの曲をお店で流す方法

Apple MusicやAmazon Musicで聴いているような、市販の有名な曲をお店で流す方法は2つです。

  1. 市販の曲を扱う店舗BGMサービスを契約する。OTORAKU、モンスター・チャンネル、USEN MUSICは、JASRACなどへの手続きをサービス側が済ませている
  2. 自分でJASRACと契約して、市販のCDを流す。500㎡までのお店なら年6,570円(税込、2026年度)

自分でプレイリストを作りたいなら、OTORAKUは自作のプレイリストを10個まで(1つ300曲まで)作れます。 モンスター・チャンネルとUSEN MUSICは、業種やジャンルごとのチャンネルから選ぶ使い方が中心です。 有名な曲にこだわらず、雰囲気が合えばよいなら、BGM Proのように月額の安いサービスも選べます。

店舗BGMサービスの比較表
サービス総合評価月額(税込)初期費用無料体験著作権公式
モンスター・チャンネル4.62,068円〜0円14日間無料(支払情報の入力不要)○ 手続き込み見る
BGM Pro4.2980円〜0円7日間無料(カード登録不要)○ 手続き不要見る
BGM House4.01,089円〜0円7日間無料(カード登録不要)○ 手続き不要見る
FaRao PRO4.03,300円〜15,000円(税抜)14日間無料○ 手続き込み見る
OTORAKU(オトラク)4.03,608円〜3,300円(税込)登録した月のうちに解約すれば無料(最大31日間)○ 手続き込み見る

総合評価の上位5つを表示しています。全9サービスの比較は「店舗BGMサービスの比較」で見られます。

市販の曲を、月額を抑えて流したいなら

モンスター・チャンネル

  • 市販の曲を流せる
  • 1,000以上のチャンネルから選べる
  • 14日間の無料体験がある

\ 14日間無料(支払情報の入力不要) /

モンスター・チャンネルの公式サイトを見る

どの方法を選ぶか

流したい曲がすでにCDで手元にあるなら、JASRACとの契約がいちばん費用を抑えやすい方法です。 新しい曲を入れ替えながら流したいなら、店舗BGMサービスのほうが、CDを買い足す手間がかかりません。 サービスごとの料金や曲の数は「店舗BGMサービスの比較」で、Spotifyの規約は「Spotifyをお店で流してもいいのか」で説明しています。

流したい曲や予算から、お店に合うサービスを探す

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参考資料

いずれも2026年10月6日に確認

よくある質問

Amazon Music Unlimitedなら、お店で流してもいいですか?
いいえ。Amazon Music Unlimited、Amazon Music Prime、無料版のどれにも同じ利用規約が適用され、利用は「お客様個人の非商用的な娯楽目的」に限られています。
iTunes Storeで購入した曲なら、お店で流してもいいですか?
Appleの規約上は認められていません。Appleのメディアサービス利用規約の「個人利用および非商用利用のみ」という制限は、購入したコンテンツにもかかります。
市販のCDなら流せますか?
流せます。CDには配信サービスのような利用規約がないため、JASRACなどと契約すれば、お店で流せます。CDの曲をスマホなどにコピーして流す場合は、別に複製の手続きがいります。

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